「抱擁のかけら」 ★特集★  情熱的なスペインを体感し、  情熱的な愛を知る -第3回-

2010.02.04

■“ペドロ・アルモドヴァル監督を知る”■

2月6日(土)新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズ他全国ロードショー!

 LOS ABRAZOS ROTOS

抱擁の数だけ、愛が生まれ 抱擁の数だけ、愛が壊れ
それでも抱擁の記憶が、未来をくれた

 

『オール・アバウト・マイ・マザー』、『トーク・トゥ・ハー』、『ボルベール<帰郷>』の女性讃歌三部作で、世界中の女性たちのハートをつかんだスペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督とペネロペ・クルスの名コンビで贈るラブストーリー。

 

オサライ→ 第1回 第2回

 

■オフィシャルインタビュー■

 

Q.観客の集中力を要求する映画ですね。

A. そうだね、それはいいことだと思う・・・でもまさにそれが僕の不安でもあるんだ。今、映画館に行く人たちは、見ているときに本当に集中しているだろうか?この映画は、観客に2時間、暗闇に座って集中することを要求するタイプの映画だ。2度見る必要があるかもしれない。2度目でさらによく飲み込めて楽しめるだろう。親しみが湧いてくるんだ!

Q.『ボルベール<帰郷>』で大成功を収めたあとで、再びペネロペ・クルスとの仕事を楽しむことができましたか?
A. もちろんだよ。僕のやり方をよく理解しているだけでなく、心の大きな女性だ。彼女は疲れを知らないんだ。ぶっ通しでリハーサルしても、決してギブアップしない。それはとても重要なことだ。僕を盲目的に信頼し、僕の手に自分を委ねてくれる。監督にパワーを与えてくれる女優だよ。

 

 

Q.レーナ役に彼女が最適だと思っていましたか?

A. レーナ役は、人生の暗い側面を経験したことのある、もっと年上の女優がいいだろうと思っていた。おそらくそういう経験はペネロペにはないだろう。だが、彼女は役を生かしてくれる。それは彼女が本当に優れた女優だからだ。

Q.本作の衣装は素晴らしいです。衣装デザインの段階でどのくらい関わりましたか?
A. 僕はチームで作業する。この映画の衣装はソニア・グランデだが、どんなスタイルがいいか、僕が提案した。それには多くの時間がかかるが、僕にとっては重要なことなんだ。『カサブランカ』でイングリッド・バーグマンがハンフリー・ボガートに久しぶりに会った時、最後に会ったのはいつか覚えているかと尋ねるところがある。彼は「もちろん」と答える。それはドイツ軍がパリに侵攻してきた日だった。彼は非常に鮮明に覚えていたが、それはドイツ軍が全員グレーの軍服を着ていて、彼女がブルーの服を着ていたからなんだ。彼はその日を決して忘れない。そういうことが人々の衣装によって明確に示されていたんだ。

               

Q.本作でペネロペがさまざまなカツラをつけますね。とても印象的です。それによってレーナは別の人間に変身します。
A. それも監督の仕事だ。あのプロセスは楽しかったよ。監督は、誰か、つまり自分の意のままに動いてくれる女優の上にキャラクターを構築する。あのシーンでは、映画の準備期間中にペネロペと一緒にやってみたことをそのまま再現してみたんだ。
 

ペドロ・アルモドバル(PEDRO ALMODÓVAR) PROFILES

1949年、ラ・マンチャ州に生まれ。8歳の時に家族と共に、スペイン南西部に移住。サレジオ会の小学校とフランシスコ会の高等学校を卒業。17歳で家を出て、映画を学び、映画を監督するという非常にはっきりした目的を持ち、マドリードに移る。だが、フランコ政権の閉鎖により、公的な映画学校に入学するのは不可能となる。数多くの単発の仕事をこなした後、71年にスペインの電電公社に就職し、初めてスーパー8mmカメラを購入することができる。そこで管理スタッフとして12年間働きながら、映画製作者として、また人間としての実地訓練を積んだ。また、様々な反体制派の雑誌と協力し、記事を書いたが、その中には出版されたものもある。さらにパロディ・パンクロック・グループ“アルモドバル&マクナマラ”のメンバーでもあった。


★フィルモグラフィー
1974-1979  
16ミリで撮影した映画(『Salomé』)を含む、スーパー8ミリで撮影された、長さの異なる様々な映画作品

1980 「Pepi, Luci, Bom」  
カルメン・マウラ以外は全員初心者のスタッフとキャストという予算ゼロの作品。

1982  「セクシリア」

1983  「バチ当たり修道院の最期」

1984 「グロリアの憂鬱/セックスとドラッグと殺人」

1985  「Trayler para amantes de lo prohibido」 (TVEのビデオ用短編映画)

1986  「マタドール〈闘牛士〉・炎のレクイエム」

1987 弟のアグスティンと共に製作会社エル・デセオSA設立。

「欲望の法則」
弟のアグスティンとの初作品。これ以降、ペドロが書いて監督するすべての映画と、若手監督たちの作品を製作している

1988  「神経衰弱ぎりぎりの女たち」   世界的な注目を浴びる。

1989  「アタメ」

1991  「ハイヒール」

1993  「キカ」

1995  「私の秘密の花」

1997  「ライブ・フレッシュ」

1998  「オール・アバウト・マイ・マザー」
米アカデミー賞外国語映画賞を獲得。さらにゴールデン・グローブ賞、セザール賞、ヨーロッパ映画賞の3つの賞、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞、英アカデミー賞の2つの賞、ゴヤ賞の7つの賞、さらにその他45の賞を獲得。

2002  「トーク・トゥ・ハー」
米アカデミー賞最優秀脚本賞、ヨーロッパ映画賞の5つの賞、英アカデミー賞の2つの賞、ナストロ・ダルジェント賞、セザール賞、さらにスペインだけでなく、世界中で多くの賞を獲得。


2004  「バッド・エデュケーション」
カンヌ国際映画祭のオープニング作品。インディペンデント・スピリット賞、英アカデミー賞、セザール賞、ヨーロッパ映画賞など数多くの賞にノミネート。ニューヨーク映画批評家協会賞外国語映画賞、ナストロ・ダルジェント賞を獲得。

2006 アストゥリアス皇太子賞の芸術部門賞を授与。

「ボルベール<帰郷>」
カンヌ国際映画祭コンペティション出品作品。最優秀脚本賞受賞。ペネロペ・クルスを筆頭に出演した6名の女優全員が最優秀女優賞輝く。その他ヨーロッパ映画賞の5つの賞、ゴヤ賞の5つの賞、国際映画批評家協会賞、全米映画批評会議賞、その他72の各賞を獲得。

2009  「抱擁のかけら」

第4回へ続く


監督・脚本:ペドロ・アルモドバル     
出演:ペネロペ・クルス、ルイス・オマール、ブランカ・ポルティージョ
配給:松竹 (c)EL DESEO,D.A.,S.L.U.  M-2535-2009

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