●冒険写真家 前田泰治郎
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●フリーライター 鈴木ひとみ
●冒険写真家 前田泰治郎 第1回
2007.04.24
[山岳青年からビデオカメラマンに]
鈴木:
鈴木ひとみと申します。今日はよろしくお願いします。前田さんは長期間の海外取材が多く、1年の半分ぐらいしか日本にいらっしゃらないそうですね。
前田:
はい。そうなんです。と言うのも私の場合、海外でも特に自然環境などの厳しい場所での撮影が多いんです。都市から離れたところや道が悪かったり道そのものが無かったりすることもあるので、大抵は移動時間が長く、さらに現場で天気などさまざまな撮影条件が整うのを待つことも必要なので、どうしても長期取材になりやすいんです。
鈴木:
なるほど。ところでカメラマンと伺うと「修行」が思い浮かぶんですが、前田さんもやはりアシスタントから始められたのでしょうか?
前田:
僕は元々はサラリーマンだったんですよ。東京映画という会社でカメラマンの下積みをしました。そこで初めて撮影助手に付いたのが「越前竹人形」というテレビドラマでした。地味な時代劇で、暗い内容でしたね。水上勉さんの原作で。
鈴木:
そのような仕事から、なぜ山岳やダイビングの撮影をするようになったんですか?
前田:
山岳やダイビングは、以前からの趣味だったんですよ。もう学生の頃からです。近くの山には中学から登り始めました。いまだに続けてるんですけれどね。海に潜り始めたのは18歳くらいからかな。潜るのってけっこうお金かかるんで、どちらかというと山が主体でしたね。中高は学校の山岳会、大学では社会人の山岳会に所属していました。
[スキーヤー三浦雄一郎さんの撮影とヨーロッパの山]
鈴木:
撮影と登山やダイビングなどの技術を両方持ってらっしゃるので難しい取材も沢山経験されてきたと思います。今までに登った中で一番高い山はどこですか?
前田:頂上で一番高い山は、南米のアコンカグワ。頂上にはチリとアルゼンチンの国境線もあります。標高は7000メーターにちょっと欠けるくらいですね。スキーの三浦雄一郎さんが頂上からすべり降りるという企画があって行きました。
鈴木:
いつごろのことですか?
前田:
1980年ころかな。随分前ですね。
鈴木:
滑っている三浦さんの撮影は、前田さんもスキーですか?
前田:
そうです。僕もスキーをはいて、同じように移動しながら撮影しました。とは言ってももちろん滑降中に何回も止まってもらいます。三浦さんに100メートルぐらい下降してもらったら僕がスキーで降りてまた撮影するという感じです。
鈴木:
撮影で相手の方と仲良くなったりすることは?
前田:
そうですね、相手にもよりますが、三浦さんとはその後、今でも家族ぐるみで付き合っています。三浦さんのお父さんは101歳252日で今年の1月5日に亡くなりました。エミリ、ゆうた、ごうた。子ども達はみんなアメリカの学校を出ています。
鈴木:
ご一緒に旅行されるとか?
前田:
三浦家は、スイスのシャモニーのモンブランの氷河に親子三世代で良く行ってましたね。4〜5月は雪が残っていてまだ滑れるんですよ。夜中にわざと雪崩を落とすんです。彼らのとっておきの場所のひとつクライネマッターホルンには、ツエルマットからケーブルカーで上がって行くんです。ものすごく雄大な景色に圧倒されます (第2回に続く)








